CROSS OPINIONとは
クロスオピニオンは
「性」にまつわる知識をもとに、
意見(オピニオン)をクロスさせて語り合う
カードゲーム型教材です。
高校の保健授業や、総合的な探究の時間などでご活用いただけます。
授業のヒントが書かれた説明書付きなので、難しい準備は必要ありません。
どなたでも、効果的な「対話的学び」がすぐに実践できます。
【内容物】
問題カード x 24種
YES / NOカード x 5枚
説明書 x 1枚
【サイズ】
カード 650 x 100mm
ケースサイズ 750 x 110 x 320mm
【対象】
高校生(中学生でも使えますが、高校生レベルの内容になっています)
語り合いの進め方
【先生方の準備】
①問題カードを選択する
学習指導要領をもとに、交際や月経、妊娠、デートDV、セクシュアル・ハラスメント、エイズにまつわるものなど、24種の問題を用意しました。保健の授業の進度に合わせてセレクトをしてください。保健の授業で習ったことのまとめとして使うのがオススメです。大人でも悩ましい問題ばかりですので、ぜひはじめに先生同士で体験してみてください。
②グループをつくる
3〜4人でグループを組みましょう。グループのメンバー構成に性別は関係ありません。普段の生徒たちの様子や、授業のねらいに応じて自由に決めてください。(教材1セットにつき最大5人まで参加できます)
③制限時間を決める
問題カード1枚につき、4〜5分程度で語り合うのがオススメです。問題によってはじっくり取り組んだり、短時間でたくさんの問題に取り組んだり。語り合いの様子を見ながら、柔軟に調整していきましょう。
【語り合いの進め方】
①問題カードの読み上げ
先生もしくはグループの1人が、問題カードを読み上げ
みんなでYES/NOとその理由を考えましょう。
例題:
あなたは高校生
あなたには恋人がいます。恋人から「もっとこまめに連絡が欲しい。もう少し早く返信できない?」と言われました。あなたは恋人の願いを聞き入れますか?
YES…聞き入れる
NO…聞き入れない
役になりきって「自分が〜だったら?」「恋人はどんな人?」など、立場を変えて考えてみましょう。
②YES/NOの選択
YES/NOカードを一斉に出し、理由を1人ずつ発表しましょう。
判断が難しくても、今の自分の考えをYES/NOどちらかで選択してみてください。
③語り合い
制限時間まで「どうしてその選択をしたのか?」「じゃあどんな条件ならOKなのか?」など、問題に関連した話題で語り合いましょう。
【語り合いのやくそく】
・デリケートな内容や、話したくない内容も出てくるかもしれません。うまく話せない人がいても、それぞれのペースを認めて語り合いましょう。
・否定や決めつけはNG。自分の意見を押し付けないようにしましょう。
・語り合いで話した内容は、語り合いの中でだけにとどめておきましょう。誰かに勝手に話したり、誰かが悲しむかもしれないことは、してはいけません。
・人の発言はさえぎらず最後まで聞きましょう。自分と違う意見が、考えを豊かにしてくれるでしょう。
語り合いのヒント
語り合いがうまく進んでいないときは、今まで出た意見とは違う、新たな可能性について考えてみましょう。
自分の役柄以外の人、例えば恋人や、上司、親などの立場だったらどう考えるだろう?
そのときの経済状況や、住んでいる環境はどうなっているかな?
説明書に書かれた「語り合いのヒント」も参考にしながら、さまざまな視点で話をしてみましょう。
例題:
あなたは高校生
あなたには恋人がいます。恋人は、あなたのメールやSNSを勝手に見ます。「恋人なんだからいいよね。それともやましいことがあるの?」と言われました。あなたは見ないでほしいと伝えますか?
YES…伝える NO…伝えない
語り合いのヒント:
・伝えるなら、どう説得する?
・恋人のこと、何をどこまで知りたい?
キーワード:
交際、デートDV
【授業を担当される先生方へ】
語り合いが間延びしていたり、意見が出尽くし停滞していると感じたときは、以下のポイントを参考に、声掛けを行ってみてください。大前提として、YES / NOどちらを選んだから正解、ということはありません。自分の健康的な心と体を含めた幸せのためには、どういった行動をすれば良いのか。語り合いを通して、考えを深めるきっかけをつくってあげてください。
①詳しく理由を説明させ、意見を整理させる
「どうしてYES(NO)にしたの?」
「2人は同じYES(NO)だけど、理由は全く同じ?」
…グループのメンバーの意見と同じ部分や、違う部分を見つけ、自分の意見の明確化を図ります。
②シチュエーションを特定して、考える視点を与える
「もしパートナーの上司が〜な人だったらどうする?」
「じゃあ何歳だったら、妊娠の準備しても良いかなって思う?」
…言語化していなかった無意識の価値観を語らせ、さまざまな可能性を想像させます。
③具体的な解決方法を考えさせる
「嫌だって言われたら、どう説得する?」
「どうにかするとして、どんな方法がある?」
「トラブルに合わないためには、どうしたらよかった?」
…自分だけではなく、周囲の人の気持ちも尊重することが大切であることに気付かせます。
お問い合わせ
お問い合わせは、以下のリンクからGoogleフォームにてお願いいたします。
お問い合わせはコチラ⇨
内容を確認した上で、「crossopinion.edu[at]gmail.com」のアドレスからご返信させていただきます。3日経っても連絡がない場合には、確認できていない場合がありますので、再度ご連絡いただけますと幸いです。
【教材レンタルについて】
現在試用期間中につき、本体料金は0円で1個からレンタルいただけます。(往復分の送料はご負担ください)ご希望の方は、お使いになりたい日程の30日以内にご連絡をお願いいたします。 レンタル個数が多いほど、一斉での貸し出しが難しい場合がありますので、予めご了承ください。
短期:2週間レンタル
長期:2ヶ月レンタル(それ以上をご希望の方は要相談)
【講演について】
中学や高校、特別支援学校での性に関する講演や、性教育の講義、先生方に向けた研修などの実績があります。ご希望の方はぜひお気軽にお問い合わせください。
※本教材の図版等は授業用途に限り複製利用可能です。CROSS OPINIONの名称を用いて異なる内容のものを作成し、授業以外での実践や金銭の授受を行う際には、開発者に問い合わせください。
お知らせ
CROSS OPINIONについて、開発者の講演活動についてのニュースを更新します。
2022/12 茨城県立岩瀬高等学校で性に関する講演をしました。
2022/12 安中市学校保健会研究協議会で性教育の講演をしました。
2022/10 群馬県立玉村高等学校で、性・エイズの講演をしました。
開発者プロフィール
石井 里佳(Ishii Rika)
1993年群馬県生まれ。群馬大学教育学研究科修了、教育学修士。幼稚園・小学校・中学校・高校教諭免許保有。
中高生時代は、全国大会出場を果たすまでに陸上競技に打ち込む。その後、体育教師を目指す中で、保健教育や性教育の奥深さを知り「もっと面白い性教育の授業がしたい!」と思うように。どうしたら良い授業ができるかと考える中で、カードゲーム型教材「CROSS OPINION」を開発。現在は、群馬県内の高校と大学で教壇に立ちながら、論文発表、講演活動も精力的に行っている。今までに普通科高校をはじめ、定時制夜間部高校や、通信制高校など、さまざまな校種で勤務経験がある。ハッピーでヘルシーな性教育を目指し、保健科教育学、思春期学を中心に研究している。
【研究論文】
科目保健における CROSS OPINION を用いた性に関する対話的学びの発話分析による評価(2022)
高校科目保健における性に関する効果的な語り合いを促す授業 「CROSS OPINION」の開発と授業実践および評価(2020)
性に関する対話的学びの展開に向けた学習者からみたよりよい保健授業の特徴−学生の既習状況および学習ニーズに着目して(2019)
学習者からみたよりよい性教育についての一考察-大学生における性教育の既習状況と学習ニーズに着目して(2018)